多様な顧客ニーズに対応するUIの充実を図った「新UI版eSシステム」
自動倉庫システム「新UI版eSシステム」
柔軟性を追求した自動倉庫システムの新UI版eSシステム
当社の自動倉庫システム(eSシステム)の主な計算機端末の利用者は従来自動倉庫運用に直接携わる人でしたが、近年では情報システム部門などさまざまな立場の人が利用するようになってきています。
UI(User Interface)の観点では、2000年ごろよりWebシステム方式、操作端末には比較的安価なWindowsパソコンを採用してきましたが、現在ではスマートフォンやタブレットなどWindows以外のOSを搭載した安価な端末が広く普及、多様な環境下の動作が求められるようになってきています。
さらに、ユーザが特定の製品やサービスを使ったときに得られる経験や満足感を重視するUX(User Experience)の概念が近年注目されるようになってきました。
自動倉庫システムの新UI版eSシステムは、ユーザーフレンドリーなシステムとして幅広いお客様にご利用いただけるシステムとなっています。
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ダッシュボード画面
図1 / 図2 / 図3
サポート機能
自動倉庫システムにおいて顧客運用に依存しない汎用的な機能(サポート機能)の選定を行っています。
サポート機能は、過去の顧客サポート履歴と利用者へのヒアリングをもとに決定しeSシステム標準の機能としてパッケージ化しています。また、必要によりサポート機能を追加することを想定し、拡充が容易な仕組みにしています。主な機能は以下の通りです。
(1) ショートカット:使用頻度の高い画面を登録することができ、ボタンクリックで登録した業務画面が開く。
(2) システムアラート:各種搬送機器およびシステム異常の有無を常時表示する。
(3) 設備モニタ:設備の俯瞰図とそれに対応するエリアを表示し、搬送機器に異常が発生している箇所は色を変えて表示する。
(4)プロセスモニタ:自動倉庫システム機能(プロセス)の稼働状態を表示する。
(5) システムモニタ:自動倉庫サーバのリソース状態(CPU使用率など)を表示する。
(6) 作業モニタ:作業状況を時系列の積上げ棒グラフで表示する。
(7) 保全データ:機械設備の使用状況(走行距離など)を表示する。
(8) 保守履歴:保守点検の記録を表示する。
(9) オペレーション動画:事前に準備した動画(自動倉庫画面の操作説明など)を再生する。
サブ画面機能と画面カスタマイズ
自動倉庫運用を行いながら設備稼働状況や業務進捗をリアルタイムに把握したいというニーズに応え、UIの画面構成は自動倉庫運用画面をメインに、サポート機能画面をサブとして同時に表示できるようにしています(図1)。
また、利用者はドラッグ&ドロップ操作でサブ画面のサポート機能を入れ替えることができ(図2)現場作業者やシステム管理者など異なる立場のそれぞれが使いやすいUIとなっています。
なお、サポート機能では、設備稼働状況や業務進捗情報などリアルタイムに情報を表示することで効果を発揮するものが多くなるため情報更新を画面全体で行う同期方式ではなく、機能ごとに更新する非同期通信方式を採用、少ないデータ通信量で良好なパフォーマンスを確保しています。
ダッシュボード機能
直接自動倉庫運用に関わらない利用者は、サポート機能の利用がメインになります。
そのような利用者のニーズに応えるべくサポート機能をまとめて表示するダッシュボード画面を作成しています(代表図)。ダッシュボード画面においても、利用者がドラッグ&ドロップ操作でサポート機能を入れ替えることができます(図3)。
人間中心設計の導入
新UI版eSシステムは、高いカスタマイズ性によりお客様の多様な要望に応える機能を実現することで好評を得ています。
一方で、高いカスタマイズ性は画面設計のバラツキの原因となっていました。
その解決策としてUXを導入、人を優先したものづくりを特長とする人間中心設計を選定しています。
また、画面設計ガイドラインに準拠した画面製作を行うことで製品品質の向上も図っています。
納入実績
2019年度より、本システムを高密度保管自動倉庫マジックラックパッケージソフトウェアに適用して以降飲料、食品、3PL*、総合通販等幅広い業種のお客様にご利用いただいています。
*3PL(Third Party Logistics):荷主企業のロジスティクスの全体もしくは一部を受託する事業者
※「マジックラック」は、住友重機械搬送システム株式会社の登録商標です。
PRODUCT LIST この技術情報で紹介されている製品
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- 物流システム営業部
- 03-6629-0174
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